2016年9月19日月曜日

ジャン・フルニエ 2014年ヴィンテージ試飲 1/4 @平野弥

昨日の新着試飲会に参加できなかったので、後追いで試飲させていただきました。場所は平野弥さんです。20本と多いので4つに分割して掲載します。


(1) 2014 Bourgogne Aligote Champ Forey VV(ブルゴーニュ・アリゴテ シャン・フォレ ヴィエイユ・ヴィーニュ) 白 2500円

最初に柔らかい平面が毛布のような厚みをもってふぁっと広がる香り。やわらかく甘く、綿菓子のような香りや雰囲気でふんわりとあり、それに柑橘果実の実がふわっとのる。味わいも厚みをもって平面状にあるが、底(奥)には黒い薄い板状の核がある。リッチで柔らかさを持ちながら下に洗練した黒糖のような風味がのる。5cmぐらいの柔らかい球体から6cm、7cmと上あご奥側へ膨らんでいき、その膨らんでいるところは清水のようなすっきりさがある。コストパフォーマンスが高く、1本目のこれで十分ではないかと思えるワイン。


(2) 2014 Bourgogne Blanc Origines(ブルゴーニュ・ブラン・オリジン)  白 3100円

グラスから20cm離れても香る。良質なかき氷のような絹布を折り畳むようなところに甘味のある水蜜がかけられたように柔らかさを感じる香り。3cmぐらいの柔らかい球体が2つ並びながらリッチな雰囲気を持たせ、柑橘やグレープフルーツの皮がアクセントをつけながら立体的な香りの端部を引き締める。口に含むと舌にとろりと果実味がのり、この舌触りは撥水しているかのように果実が表面が輝く球体に丸まり、コロコロと転がるようである。味わいは中央で球体でありながら、横方向へと素直に幅をもちながら膨らむ。余韻には、鼻孔に砂糖系列の甘い風味が抜け、ライムの皮が風味としてあり、全体としてリッチさを感じる。おいしい。


(3) 2014 Marsannay Blanc Les Longeroies(マルサネ ブラン レ・ロンジェロワ) 白 3100円

前者2つと異なり、少し冷涼さを感じさせる香りで、それに甘さがのる。シャープでパーッと広がり、伸びていく香り。そのあとに中核の甘さが丸く出現する。少し時間が経つと日本酒の雰囲気も出てくる。口に含むと中央に球体でググッと力強さがあり、栗の風味で綿菓子の糖質が加わる。その中央からグッグッっと力強く段階的に少しずつ味わいの核が上昇していく。上昇していく上方には同心円状に味わいが波動として広がり、その波動部分には川の浅瀬を感じさせる果実の風味が広がる。おいしい。




(4) 2014 Marsannay Blanc Clos du Roy(マルサネ ブラン クロ・デュ・ロワ) 白 4700円

深い海のような光が少なく外界と離れたところで、うねりも持った深みのある香り。表面は綿菓子の柔らかい甘さだが、奥には根菜や白い背の低い花々があり、じゃ香の香りも出てくる。口に含むと漫画の絵にあるようなギザギザの炎がぼっと燃え上がるような感覚を受け、舌奥では地面からフランスの中央広場にあるようなオベリスクが高く立ち上り、その周囲ではふぁーっと味わいが昇華する。口内全体から唾液があふれてくるぐらい旨みが多く、それでも後味はすっきりしている。



(5) 2014 Marsannay Blanc Les Longeroies(マルサネ ブラン レ・ロンジェロワ) 白 4700円

柑橘ピール、根菜、背の低い白い花、白粉、石灰など要素が先に香りとして主張してくる。香りの全体像では電極の間でネオンが放電してうねるような動きが感じられる。口に含むと舌に果実味を感じさせながら液体はサラッと抜けていき、さらに鼻孔をも駆け抜けていく。ティッシュボックスぐらいの大きさである四角い箱を落とさないように両手の指をコの字にしてガッチリと持っているような形で立体感がある。ガチっとした骨格を感じ、ググググーっとブルドーザで土を強く押し込んでいくような味わいの印象を受ける。立体感が突出している。

その2に続く